トリコモナス膣炎とは、トリコモナスという原虫が膣内で増殖して起こる性感染症です。

トリコモナスが女性の膣内に侵入すると、粘膜に寄生して、膣の表面で分泌されるグリコーゲンを吸収します。その結果、膣内のバランスを保っている乳酸菌が減少してしまいます。

通常、乳酸菌によってグリコーゲンが分解され、乳酸に変換されることで、膣内は酸性に保たれています。しかし、乳酸菌が減ることで酸性が弱まり、トリコモナスなどの病原体の侵入や増殖を防げなくなると、炎症が引き起こされます。

男女ともに、トリコモナスに有効な治療薬を10日間飲みます。女性の場合、妊娠中などで飲み薬が使えない場合は腟剤を用いて治療したり、難治性の場合は飲み薬と腟剤を一緒に使ったりすることもあります。

同時期にパートナーの治療も必ず必要で、どちらか片方だけの治療ではピンポン感染を繰り返して難治性になってしまう危険性があります。男性は症状が出にくく、検査でもトリコモナスを検出するのが難しいため、検査をしたら「トリコモナスに感染していない」と言われてしまうこともありえますが、女性側が明らかに感染している場合は男性側の治療も必要です。

コンドームを毎回初めから正しく使うことが最も有効な予防法です。まれに、性行為以外での感染もあるため、プールや温泉などでは他の人が使った椅子などはよく洗ってから使うよう心がけましょう。